匂い

体の不調、病気って匂いがあるんですよ。

『具合悪いな~』

って思う前に実はその匂いあちこちで振り撒いています。

 それだけではなく、一番変化が多いのは冬から春に移行する1月、2月、ここは冬眠から目覚めの時期です。この時は人間の体も体温維持の骨盤を中心とした緊張から放熱する弛緩へと変わります。

 風邪やインフルエンザが多いのもこの時期ですね。でもね、よく考えてみてください。ただ単に寒いからではなく体熱の放出が始まるということは毛穴から熱だけでなく体の不純物も蒸気として放出されます。

 それらが閉めきられた部屋に充満するとどうなるでしょう?

 その部屋の空気は汚れますね。それを呼吸で取り込むと体内も血液も汚れます。免疫力も低下し、感染しやすくなります。

 インフルエンザも冬だけということはないのです。病原菌というのは常に空気中にたくさんいます。でも免疫力が高ければ感染しません。

 漠然と病気をするのではなくある一部分では人間のこういった体内から毛穴を通して排泄された不純物が原因となることもあります。

 目に見えない、分からないから『邪気』または『邪鬼』と位置付けで古来は呼ばれていました。

 人間だけではありません。自然だって同じように排泄もすれば吸収もします。落ち葉や動物の死がいを食べた虫などの排泄物を分解する微生物もまた排泄します。それを土が吸収して蒸気となります。それが盛んになるのが冬から春です。つまり自然も冬眠から目覚めた状態ですね。

 この時の匂いって決していいものじゃないです。人間の体には花粉症として表現されます。花粉も年中飛んでるから春や秋だけに限定されるものでもないですね。

 自然界も人間界も含めたこのような見えない部分を鬼や神、仏の位置付けに古来の人はしていたのだと思います。それに従って雨乞いや様々な儀式や行事も生まれたのではないでしょうか。

 整体の仕事を続けていると感覚器とは別の領域で人の変化を感じるようになります。こういった匂いもそうです。

 よく

「他人の悪いものを受けることもあるでしょ?」

と聞かれます。

 何故受けるのか?

 最初に説明した不調や病気の匂いです。匂うということはすでにあちこちに不純物が振りまかれているからです。

 でも抜くことはできます。手洗い、うがい、風呂に入る、腹式呼吸、これで十分です。全てみそぎになるからです。

 最後になりますが今言ったことは誰にも備わっている機能であり『野生』と呼ばれる部分でもあります。

 薬や検査ばかりでなくこういった部分ももっと見つめ直していくことが必要だと思います。


 


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山伏のお寺&整体院

本山派修験宗聖護院門跡末寺 菩提山 瑞光院の住職 瀬口一幢(せぐちいちどう)と申します。 バランス整体アトリエ椿の院長もやっております。 よろしくお願い致します。